日誌

記事(ユネスコスクール2)

「福島第一原子力発電所、東日本大震災・原子力災害伝承館」研修

7月24日(月)に、生徒16名が参加して、復興教育として第一原発と伝承館を訪問しました。

バスの中からは、人気のない住宅や、バリケードがまだ残っている道路などが見え、悲しい現実を思い知らされるとともに、道路わきに新しく建てられている店舗などを見ると復興が進んでいる様子も感じることができました。

 

 

身に着けた放射線測定器の数字に目をやると、除染が進んでいることを実感しました。しかし、今でも、比較的高い数値が出るところもありました。何より爆発をした建屋前に行くと、当時の事故の様子、現場で働いていた人々、地域の住民の方々のことを想像し、なんともいえない気持ちになりました。現在も毎日4000人もの方々が廃炉に向けて働いているということを知り、それでも廃炉まで数十年以上かかるという現実を再認識しました。その後、処理水について学びました。実際容器に入った水を手に取った生徒もいます。処理水の問題は、日本だけでなく世界でも注目されている大きな問題です。正しい情報を知り、自分で考える必要があると感じました。

 

 

伝承館では、各自展示見学の後、語り部の方の講話を聴きました。震災当時の大変な様子、そこから今までの復興の歩みを知ることができました。「天災より人災の方が恐ろしい。」という言葉が印象的でした。日常のありがたさ、人との繋がりの大切さについて再認識しました。

 

今回の研修に参加した生徒たちの感想を一部紹介します。

 

〇今回の研修を通して、これまでよりも震災や復興を「自分事」としてとらえることができるようになった。」

〇震災からの復興の大変さを目で見て痛感し、もっと福島を知る必要があると感じた。

〇今までは正直考えたことがなかった『地域復興』というものに取り組みたいと思うようになった。

〇人とのつながりを大事にしながら助け合って生活していきたい。

〇地元に誇りを持って、福島を支えられるような存在になりたい。

 

以上のように、未来を担う人材として頼もしい感想が数多く聞かれました。それぞれに新しい気づきがあり、大きく成長することができた研修となりました。

 

 

 

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復興教育・事前研修

7月21日(金)、経済産業省資源エネルギー庁の木野正登様を講師にお迎えし、「ALPS処理水処分に関する対策について」という題目で、ご講話いただきました。参加生徒は、7月24日(月)福島第一原発、東日本大震災・原子力災害伝承館見学に参加する生徒と、8月1日(火)にコミュタン福島、福島再生可能エネルギー研究所見学に参加する生徒23名が参加しました。福島の復興に欠かせない廃炉に向けた取組や現状、また、処理水や、情報発信の取組などについて学びました。原発のジオラマを見ながら、数日後の訪問を具体的にイメージしていました。正しい情報を知り、自分で考え判断することの大切さを再認識していました。

 講話の後は、グループに分かれ、解決すべき課題とその解決策について話し合い、発表し合いました。見学に向けて有意義な事前研修となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1学年対象国際理解講座 マリールイズさん講演会を実施しました

 国際理解講座の一環として1年生対象の「国際理解講座マリールイズさん講演会」を実施しました。午前の部はルワンダについての事前学習を行い、合わせてルワンダについての映画を全員で鑑賞しました。午後はマリールイズをお迎えして『教育の大切さ~ルワンダ・日本の経験を踏まえて』  と題して教育の大切さ、震災後のマリールイズさんの取り組み、 ルワンダの現状・女性の社会進出についてお話をいただきました。生徒たちからは「世界平和という言葉にはじめて重みを感じました。」「少しでもルワンダの人々が笑顔になれるようできることをしていきたい。」といった感想が寄せられ、ユネスコスクール生として世界にはまだまだ知るべきことがたくさんあることを身にしみて感じた1日でした。

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12月2日にいわき震災伝承みらい館と薄磯・豊間地区を視察してきました。

  折しも学校を出発するバスの上には雪がわずかに舞い、11年前の3月11日を思い出させる寒い日となりました。行きのバスの中では、そんな3.11の記憶がほとんどない1・2年生20人の参加者と東日本大震災について家族から聞いている当時の状況やメディアから得た情報について意見を交わし合いました。現地「いわき震災伝承みらい館」に到着すると、館長さんやスタッフの方が出迎えてくださり、資料や映像でいわき地区が経験した甚大な被害の説明を受けました。とりわけ卒業式当日に津波の被害にあった「旧いわき市立豊間中学校」の黒板に残る寄せ書きや大津波に襲われた同中学校のグランドピアノ「奇跡のピアノ」の前では、当時の中学生たちを想ってか立ち尽くす生徒が何人もいました。館内見学を終えた後は、震災語り部の方と合流し、バスにて薄磯地区慰霊碑→豊間地区(沿岸部・高台)→豊間団地→豊間保育園、豊間小・中学校→薄磯地区沿岸部を巡り、未曽有の災害を経験した被災地の記憶や復興状況などを自分自身の目や耳や肌で感じ取りました。この研修を通して生徒からは「震災は、いつ起きるかわからない。自分に何ができるか、何をすればいいか、それを考えていくのが今、自分が出来ることだろう。これからも、自分に出来ることを考えていきたい」など、実際に被災地に赴いたからこそ得られた学びを胸に、ユネスコスクール生として自分たちも震災の記憶を伝え続けなければと強く思いました。

  

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JICA国際理解講座を行いました!

11月9日(水)に1学年生徒を対象としてJICA国際理解講座が行われました。青年海外協力隊員として派遣された4名の講師をお迎えして、派遣国での活動を通して体験したこと、現地での文化や人々についてお話しいただきました。生徒たちからは「日本では当たり前のことが世界では当たり前ではない。視点を変えたり、相手の気持ちを考えたりしながら、私たちがこうして生活できることに感謝していきたい。」「難民として避難してきた子供も、自国に帰ると、戦争の道具として使われて死んでいく。そんな彼らにも一人ひとりに夢がある。辛い思いをしている子供たちを少しでも救えるようにJICAの皆さんが努力していることを日本人として誇りに思えた。また、日本という平和な国で生きていけること、途上国の人たちに対して少しでも何かできないかと考えるきっかけになった。」といった感想が寄せられ、生徒達は世界にはまだ知るべき課題がたくさんあることに気付き、これからの自分の生き方・在り方について考え・行動するきっかけを掴みました。

 

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令和4年度ESD公開発表会を実施しました。

9月1日(水)令和4年度 公開ESD発表会を実施しました。今年度は2学年生徒全員が個人研究を行い、その中から選ばれた10名による口頭発表および40名のポスターによる発表となりました。

生徒は1年次から総合的な探求の時間でSDGsを意識した課題をグループごとに設定し3学期に校内でポスター発表を行いました。生徒はこの発表を振り返ることで、それぞれの課題意識に応じた個人研究を設定し2年次はほぼ毎週、研究を続けてきました。すべての先生方が分野別にアドバイザーとなり、全校一丸となって準備を進めてきました。

様々なテーマから課題を自分事としてとらえ、アンケート調査やインタビューを行うなど、いろいろな工夫が取り入れられている発表が多く、発表者と会場の生徒との間でも活発な質疑応答がなされました。ホワイエに展示されたポスターもそれぞれで意見交換がなされるなど好評でした。午後は味噌をテーマに3年間のホームプロジェクトをまとめた発表、自然科学部による竜巻被害の発表が行われました。

最後にJICA二本松所長 田中宏幸 様より全ての発表について講評をいただき、今後の研究発展のための様々なアドバイスをいただきました。生徒の探求心の向上が持続可能な社会づくりと私たちの幸せな未来の実現につながることを確信し、今後も安達高校ではSDGsを指針としたESD活動を継続していきたいと考えています。

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8月10日(水)飯舘村長泥地区環境再生事業見学会を実施しました

 東京電力福島第一原発事故に伴い帰還困難区域となっている飯舘村の長泥行政地区は環境省が取り組む除染土壌を再生利用する実証事業を行っていますが、今回の見学会では村内の仮置き場から運び込んだ除去土壌から異物を取り除く大掛かりな施設や、花卉栽培や水田の試験現場などを視察し、再生土壌への理解を深めました。視察後は飯舘村の交流センターに移動し、経産省資源エネルギー庁の木野正登参事官から処理水の海洋放出に関する説明を聞きました。その後長泥地区試験栽培支援員の住民の方や区長さんのお話を伺うと、そのお二人の生の声に想いを揺さぶられた生徒たちから熱心な質問が溢れ出しました。予定時間を大幅に超過してしまいサポートしてくださった方々にはご迷惑をおかけしたが、それ程に充実した研修内容となりました。

 今夏複数回実施してきた復興教育の研修を通して、生徒たちはその柔軟な思考と感性で福島にとっての「復興」や「再生」の意味について深く探究し、福島と自分自身の未来を創造する力をさらに高めることができました。

   

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福島第一原子力発電所見学に行ってきました

 ユネスコスクールとして進めている復興教育の一環で東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの教訓や復興について学ぶ研修を実施しました。

 7月25日に事前学習会を行い、講義1 「福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組とALPS 処理水の海洋放出について」(講師:佐藤 義就氏・経産省資源エネルギー庁)と講義2 「飯舘村長泥地区の環境再生事業について(講師:村山 友章氏・環境省)を受講した後、グループワークとして「福島の復興にまったく関心のないAさんへ」自分たちの班の仮想提案を考えました。「自分自身こそこれまで復興に関心が無かったのでは」と改めて考える深い学びの機会となりました。

 そして8月8日には実際に福島第一原子力発電所へ向かいました。視察に参加した生徒たち18名は富岡町の東京電力廃炉資料館で 廃炉へ向けての説明を受けた後に東京電力福島第一原発を見学しました。構内を専用バスにて移動し、途中で降車して実際に爆発が起きた建屋などを目の当たりにすると当時の傷跡がまだはっきりと残されていることに驚きを隠せない様子でした。また、原発事故から十一年経った今なお多くの方々が廃炉へ向けて携わり努力してくれていることも学びました。

  

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British Hills 語学研修を実施しました

 8月14日から2日間、国際理解教育の一環としてブリティッシュヒルズ(福島県岩瀬郡天栄村)で英国の文化・マナーに触れながら生きた英語を学んできました。昨年に引き続き、例年実施してきた海外研修に代えて国内で行われた研修でしたが、今年度は1年生から3年生までの9人が参加しました。英国の文化を知る “Manor House Tour”,英語での発進力を高める“Survival English”,施設内を探検する“British Hills Experience”,SDGsについて英語で学ぶ“The SDGs and Me”のレッスンに参加し、大きな成果を得ました。

  

 

 

 

 

 

 

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京都教育大学附属京都小中学校の生徒さんたちと交流しました

7月30日(土) 京都教育大学附属京都小中学校の生徒さんたちと交流

 

 同校はエネルギー教育モデル校として「福島と共に学ぶ『未来につながる持続可能なエネルギーを求めて』」の研究を長年実践されていて、その一環で本校との交流も3回目となりました。今回は京都の生徒さんたちと安達高校生で「10年後に私たちが再会したとき、福島はどうなっているだろう。」について想いを巡らせながら議論し、グループごとに発表しました。交流を通して福島を学ぶ京都の生徒さんたちからたくさんの刺激をいただき、安達高校生にとって改めて持続可能なより良き福島の未来を考える良い機会となりました。

意見交換後の発表の様子

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