日誌
公開ESD校内発表会を実施しました。
2016年9月18日 09時26分今年で三回目となりました、全校生が参加する公開ESD校内発表会を7月19日(火)に二本松市民会館で実施しました。
ダートマス大学生との交流会を実施しました。
2016年9月18日 09時09分 昨年度も行われ、生徒からも先方からも大好評だったダートマス大学(アメリカ合衆国ニューハンプシャー州)との交流会を今年度も7月8日(金)に実施しました。ダートマス大学からは10名の学生と2名の引率教員が来校し、安達高校からは有志で集った19名の生徒が Welcome Supporter として交流会に参加しました。
今年もPTA役員の方々に作っていただいたカツカレーを囲みながら交流を行い、午後は書道と剣道の日本文化を体験していただきました。
昨年も参加した生徒達の多くが今年もWelcome Supporter に参加し、とても積極的に交流を図っいました。ですがこの生徒達も最初から積極的にこのような活動に参加し、海外の方とコミュニケーションをとれていたわけではありません。うまく自分の言いたいことが言えなかったり、自分から積極的に話せかった苦い経験を乗り越えて成長してきました。
最初の一歩目は、誰しもが踏みとどまってしまいます。ですが勇気を出して飛び込んでみると新しい世界が待っています。残念ながら今回は1年生の参加者はいませんでしたが、11月にはアフリカの教育関係者が来校します。このときは多数の1年生の参加を期待しています。
無料ビデオ通話ソフトを用いて研究指導を行っていただきました。
2016年9月18日 08時59分大学の先生方に研究指導を行っていただきました。
2016年9月18日 08時44分浪江町役場二本松出張所を訪問しました。
2016年6月20日 22時51分 6月20日(月)、本校の1年生3名が浪江町役場二本松出張所に訪問し、震災から現在までの経緯を伺いました。
放射線に関する実験を行っているときもそうでしたが、彼女たちは自分たちが福島で生活していながらも、放射線のことや復興のことについてほとんど知らなかったということに気付いたようでした。
資料を用いて、原発事故当時の現場の混乱や避難所の様子、そして現在の状況やこれからの浪江に必要なこと等とても貴重な話をお聞きすることが出来ました。今回のお話を通して自分たちが何を伝えていきたいか、そして何をこれから調べていきたいか、ぼんやりですが見えてきたように見受けられました。
特に避難所での生活が過酷で、事故前は元気であったご老人が避難生活を続けるうちに要介護になってしまったという話がとても印象に残ったようでした。もし自分たちが自治体に所属していたとして、線量に関する情報が錯そうしている中で、住民を避難させるかどうか、という議論にまで発展しました。
浪江町役場の方々は事故以降これまで4回も役場を移転し、自分たちも類を見ない混乱の中に立っていながらも町民の方々のために必死に仕事をなさっています。大変お忙しい中、私たちのために時間を割いて大変貴重なお話をして頂き、本当にありがとうございました。今回の活動を生徒達の成長につなげたいと思います。
放射線に関する実験を行いました。
2016年6月20日 22時15分 福島大学 岡田 努 先生にお借りした実験道具を用いて、本校1年生3名が学校敷地内の放射線量の測定、放射性物質を土に埋めることが遮蔽に効果的であるかどうかの実験、遮蔽する物質によってどれだけ放射線をカットすることが出来るかの実験を行いました。
校内、敷地内の放射線量をそれぞれ測定しました、生徒達が一日の大半を過ごす校内では0.06μSv/h以下となっており、国の基準値を下回っています。学校敷地内は軒並み0.20μSv/h以下まで下がっていますが、場所によっては1.0μSv/hを超える放射線量が観測されました。除染が進み、空間線量が下がってきていますが、場所によってはまだ高いところが残っているのもまた事実でした。
「線量が高い箇所を知っているか否かで、出来るだけそこを通らないようにしたり、どうしても通らざるを得ないときは素早く通り過ぎる等の対策を取れるどうかが決まる。調べることは大事なんだ。」
という生徒の感想がとても印象的でした。
放射線遮蔽実験では、実験用の放射線源の上に袋に入れた土をかぶせていき、その度に放射線量の測定を行いました。結果として土の量が増える度に線量は下がっていき、土に埋めることの効果を実感しました。
また、遮蔽する物質によって遮蔽の効果を測る実験では、アクリルよりも鉛のほうがより効果的であるということを再確認しました。。
これらのことは報道などで当たり前のように言われていることですが、実際に実験によってその事実を確認することで情報がより自分ものとして入ってくるということを私自身も再確認しました。こういった活動を通して、生徒達にとって意味のある情報を手に入れる力、そして生徒達による後悔のない自己決定を行う力の向上に寄与することが出来れば、と思います。
自然科学部が福島大学教授 岡田 努 先生にご指導を頂きました。
2016年6月15日 07時57分 6月14日(火)に、先週8日(水)に講演会をしていただいた福島大学総合教育研究センター教授 岡田 努 先生に再びお越しいただき、USCの1年生や自然科学部を対象に、放射線に関する実験のご指導を頂きました。
特に盛り上がったのが、本校自然科学部でも研究している土に還るプラスチック、生分解性プラスチックを用いた実験。何もしていないプラスチックは熱湯につけると柔らかくなり、どろどろになり、手で伸ばすと切れてしまいます。ところが、放射線の一種であるベータ線を高強度で照射すると、プラスチックの強度があがり、伸ばしても切れなくなってしまいます。しかも、伸ばしたプラスチックをお湯につけると元に戻る(!)という性質も持つようになります。
放射線は健康被害が大きく取り上げられていますが、このように有効に使うことで私たちの生活を豊かにすることができます。福島県民として、放射線を多面的に理解し、その上で付き合い方を選択していくことが大事な事ではないかと考えています。
今回使用した教材は、その特殊な加工法ゆえに少々値が張るものとなっています。こっそり値段を教えていただいたこともあり、実験するたびに「これで○○円分使った」、余りを頂いた際に「○○円分ゲットだぜ」...人生お金は非常に大事だが、それがすべてではないぞ少年たちよ。
福島大学 教授 岡田 努 先生 による講演会を実施しました。
2016年6月12日 21時18分 6月8日(水)に1学年188名を対象に、「放射線教育の現状と課題 ―これからのストーリーを考える―」を実施しました。
まず、南相馬市出身の大学院生が制作した動画を見ました。
「空き地は3次元のキャンバスのよう」という言葉がとても印象的で、これからの福島を自分が作っていくのだという若者の強い意志が感じられました。
続いて、放射線に関する基本的な知識に関する講義が行われました。昨年同様「水1リットル中に含まれる1ベクレルの放射性セシウムはどれくらいなのか。」「内部被曝とは?」といった疑問をわかりやすく説明してくださいました。
最後に、「現在も福島に残っている課題」、「自分がなりたい職業」、「その仕事で福島の課題解決にどの様に貢献するか、またはどの様な福島を作っていきたいか」を考えて記述し、他の生徒にインタビューを行うワークショップを実施しました。とても難しい内容であったにもかかわらず多くの生徒達が一生懸命考え、書いてくれました。
現在の福島を、そしてこれからの福島と未来の自分を考える機会を、これからも設けていきたいと考えています。
安達高校からネパールへ
2016年5月10日 17時22分
「いわきおてんとSUN企業組合」様からの、
「福島からネパールへ応援メッセージを送ってほしい!」
という要望に応えるため、4月28日(水)に私たちユネスコサポーターズクラブが集合し、
3年生が中心となって、プロジェクトの説明会を行いました。
今回のプロジェクト・・・それは、
“ネパールに応援メッセージを送ろう!”大作戦です!!
・・・ということで、メッセージ作成が始まりました。
英語で文章を考えたり、デコレーションしたりと、個性あふれるカードとなりました!
最後は3年生がまとめ、無事完成させることができました。
私たちの応援が少しでも現地の人の力になればいいと心から願っています。
日誌
英語副教材 『WHAT'S UP ?』 に本校の活動が紹介されました
2015年7月2日 13時37分
桐原書店発行の英語副教材『WHAT'S UP ?』(どうしたの?変わったことないかい?の意)に本校の活動が紹介されていました。この本は、今、世界で起こっている出来事を英語で読んで考えるためのもので、高校生が興味を持つと思われるトピックを写真やイラストを多く用いて編集されています。該当ページを紹介します。
Action for the Future
2014年11月にユネスコスクールの世界大会高校生フォーラムが岡山市で開かれました。
その前年に全国約650のユネスコスクールの中からESD(持続可能な開発のための教育)
大賞を受けた福島の安達高校の代表も参加して、英語で発表やディスカッションを行いました。
It has been seventy years since the end of World War Ⅱ. How has the world changed? There are still wars and difficult problems in the world. It sometimes seems hopeless. However, there are also new movements. Young people of the world get together and try to make a brighter future.
For example, in 2014 a big meeting was held in Okayama. Young people from 34 countries get together and discussed important issues. They made presentations and held discussions about ESD.
Four students from Adachi High School in Fukushima were able to join it. They were studying about nuclear effects and future energy. As is well known, the area has been suffering from the effects of 3-11. Students there want to do something to help their city and prefecture. They gave a presentation in English and discussed important issues with the students from other prefectures and countries. The high school students exchanged opinions and shared ideas.
They feel : My world extends from the classroom to the schoolyard, from the schoolyard to the community, from the community to my country, from my country to your country, and then further to the world and to the Planet. For sure, these kinds of movements are spreading around the world and they will change our future.
( 『WHAT'S UP ?Elementary 2015-2016 』p16~17 桐原書店 )
[日本語訳]
未来に向かっての行動
第2次世界大戦終結後70年が過ぎました。世界はどのように変わったでしょうか。世界にはまだ戦争や困難な問題があります。時には希望がないように見えます。けれども、新しい動きもあります。世界の若者が集まって明るい未来をつくろうとしています。
例えば、2014年に岡山で大会が開かれました。34か国の若者が集まって重要な問題について話し合いました。プレゼンテーションをしたり、ESD(持続可能な開発のための教育)についてディスカッションを行いました。
福島県の安達高校の4人の生徒がそれに参加することができました。放射能の影響や未来のエネルギーに関して研究していました。よく知ってのとおり、その地域は3.11の影響に苦しんでいます。そこの生徒は自分たちの町や県を助けるために何かしたいと思っています。彼らは英語でプレゼンテーションを行い、大切な問題について他の県や国からの生徒たちと話し合いました。高校生たちが意見を交わし、アイディアを分かち合ったのです。
彼らはこのように感じました。「教室から学校へ、学校から地域へ、地域から私の国へ、私の国からあなたの国へ、そしてさらに遠く世界へ、地球へ、私の世界は広がっていく」と。確実に、このような動きは世界中で広がってきていて、私たちの未来を変えることになるでしょう。
(付録の全文訳による)
ユネスコスクール
ESD大賞を受賞しました
全国約650校のユネスコスクールの中から、ESD(持続可能な開発のための教育)への取り組みが評価され、グランプリとなるESD大賞を受賞しました。
県内初ユネスコスクールに認定
本校では平成24年度より、震災からの復興や未来の在り方について考える「復興教育」に取り組んでいます。このような中、平成24年12月に、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「ユネスコスクール」に認定されました。県内の幼小中高大を通じて認定されたのは初めてとなります。ユネスコスクールとは、国際理解や人権尊重、持続可能な発展などユネスコが提唱する理念を、教育を通じて目指す学校です。世界181か国で9000校以上が認定されており、日本の認定校は平成25年1月現在、41都道府県で550校となっています。 大震災後4年が過ぎました。今でも生徒が被った傷は決して癒えてはいませんが,子供という最も大切な存在を,心配の消えない環境下の学校に送り出さなければならない保護者・地域の方々が,さらに深い傷を負っていることを感じます。しかし,未来を創ろうと、前向きに努力する子供たちの様子は、多くの大人を勇気づけることになり、ひいては福島復興にも繋がっていくものと思います。安達高校の「復興教育」は、生徒自らが自身の人生を真剣に捉えながら、持続可能な未来を創造するユネスコの理念を中心に据えたユネスコスクールとしての活動を展開していきます。 |
【目 標】 | |
1 | 今後訪れる様々な物事に対して、力強く乗りこえる力を養う。 |
2 | 持続可能な将来のためには、知識や経験が必要であることを実感し、通常の学習の重要性を認識させる。 |
3 | 自分の人生や将来像を自分の頭で考え発信できる表現力を養う。 |
【教育内容】 | |
放射線対策教育 | |
福島県が置かれている現状を認識する必要があることから、「放射線対策教育」を実施。まずは、放射線、放射性物質、放射能の意味、内容を学び、安達高校における放射線量を把握する。さらに、福島県復興のために高校生ができることや、、その社会的な影響力について学習を行っている。 | |
再生可能エネルギー教育 | |
外部講師(大学や企業等の専門家)を招き、地球温暖化の現状とその原因について講演をしていただく。また、こうした状況を改善するための1つとして、再生可能エネルギーの必要性について学んでいる。 | |
持続発展教育(ESD) | |
様々な国際機関と連携し、世界的な視点で地球の現状や将来像を考え、持続可能な社会を目指すための学習を行っている。 | |
交流学習 | |
アジア諸国のほか、アメリカやフランスの高校生との交流を行い、広い視野や、解決しなければならないたくさんの課題を共有し、改善策について考えている。 | |
【ESD防災アジア次世代リーダー 【OECD東北スクール】 【日韓中高生フォーラム】 国際ワークショップ】 (文部科学省・公益財団法人ユネスコ・ (OECD・文部科学省・福島大学主催) (文部科学省・大阪府立大学主催) アジア文化センター主催) |