日誌

筑波大学にて研究指導を受けてきました。

 「ウミガメの死骸を解剖すると、クラゲと間違えて食べてしまったビニールで、鳥の死骸を解剖すると、米粒と間違えて食べてしまったプラスチックでいっぱいのときがある。」 
 
 11月7日(土)自然科学部生徒5名と教諭1名が
筑波大学 中島 敏明 教授の研究室を訪問し、土に溶けるプラスチック、「生分解性プラスチック」の研究について指導していただきました。

 中島先生は微生物応用の専門家です。①生分解性プラスチックの分解、②バイオディーゼル廃液から燃料の再生産、③特定のプラスチックの分解の効率化を、微生物本体、または微生物が持つ酵素を用いて目指しておられます。
 今回の訪問では、まず生分解性プラスチック研究の現状を説明していただいたのち、生分解性プラスチックを溶かす能力の高い微生物を見つけ出すための実験を生徒一人一人が実際に行わせていただきました。

  
          聴講中              英語での試料の作り方講座。みんな大丈夫?    ガラス細工。プロの技です。
  
ガスバーナーで熱してから細工します。      ガラス細工に挑戦!上出来でした。       スクリーニング作業。慌てず急いで丁寧に!

 
海鳥の足やアシカなどの海獣に絡みついた釣り糸を報道などでご覧になったことはありませんか?私たちが普段使っているプラスチックの多くは、自然には分解されないため、海や土に廃棄されたプラスチックは非常に長い間存在し続けます。つまり、自然界に放置されているプラスチックごみは増えることはあっても減ることはないのです。

 そこで近年、微生物によって自然に分解されるプラスチック、生分解性プラスチックが注目されてきました。私たち安達高自然科学部は持続可能な未来のため、生分解性プラスチックの研究を行っていきます。



 最後に、中島先生や博士研究員、そして学生の皆さん、ラボのお引っ越し等大変お忙しい時期にもかかわらず、一日中ご指導していただいたこと、感謝申し上げます。ありがとうございました。

※この事業は国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)による「中高生の科学研究実践活動推進プログラム」の助成を受けて行われました。

 ちなみに、この日はたまたま筑波大学の学園祭でした。そして偶然にも(!)お昼に空き時間が生じたため、学園祭へと生徒を解き放ちました。
 初めて降り立つ総合大学の学園祭の熱気、人波に戸惑う生徒達。
 いきなり現れたフリーハグ集団にハグされ、さらに困惑する生徒達とついでにハグされ困惑する引率教諭。
 「DK(男子高校生)だDKだ」とたくさん話しかけられ、次からは制服じゃなく私服で来させてくれと懇願する男子生徒。
 たくさんの良い経験ができたようで、私は満足です。
 以上、ハグされたときに撮られていた動画が拡散しないことを切に願う引率教諭でした。