日誌

筑波大学にて研究指導を受けてきました。

2015年11月9日 10時14分
ユネスコスクール

 「ウミガメの死骸を解剖すると、クラゲと間違えて食べてしまったビニールで、鳥の死骸を解剖すると、米粒と間違えて食べてしまったプラスチックでいっぱいのときがある。」 
 
 11月7日(土)自然科学部生徒5名と教諭1名が
筑波大学 中島 敏明 教授の研究室を訪問し、土に溶けるプラスチック、「生分解性プラスチック」の研究について指導していただきました。

 中島先生は微生物応用の専門家です。①生分解性プラスチックの分解、②バイオディーゼル廃液から燃料の再生産、③特定のプラスチックの分解の効率化を、微生物本体、または微生物が持つ酵素を用いて目指しておられます。
 今回の訪問では、まず生分解性プラスチック研究の現状を説明していただいたのち、生分解性プラスチックを溶かす能力の高い微生物を見つけ出すための実験を生徒一人一人が実際に行わせていただきました。

  
          聴講中              英語での試料の作り方講座。みんな大丈夫?    ガラス細工。プロの技です。
  
ガスバーナーで熱してから細工します。      ガラス細工に挑戦!上出来でした。       スクリーニング作業。慌てず急いで丁寧に!

 
海鳥の足やアシカなどの海獣に絡みついた釣り糸を報道などでご覧になったことはありませんか?私たちが普段使っているプラスチックの多くは、自然には分解されないため、海や土に廃棄されたプラスチックは非常に長い間存在し続けます。つまり、自然界に放置されているプラスチックごみは増えることはあっても減ることはないのです。

 そこで近年、微生物によって自然に分解されるプラスチック、生分解性プラスチックが注目されてきました。私たち安達高自然科学部は持続可能な未来のため、生分解性プラスチックの研究を行っていきます。



 最後に、中島先生や博士研究員、そして学生の皆さん、ラボのお引っ越し等大変お忙しい時期にもかかわらず、一日中ご指導していただいたこと、感謝申し上げます。ありがとうございました。

※この事業は国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)による「中高生の科学研究実践活動推進プログラム」の助成を受けて行われました。

 ちなみに、この日はたまたま筑波大学の学園祭でした。そして偶然にも(!)お昼に空き時間が生じたため、学園祭へと生徒を解き放ちました。
 初めて降り立つ総合大学の学園祭の熱気、人波に戸惑う生徒達。
 いきなり現れたフリーハグ集団にハグされ、さらに困惑する生徒達とついでにハグされ困惑する引率教諭。
 「DK(男子高校生)だDKだ」とたくさん話しかけられ、次からは制服じゃなく私服で来させてくれと懇願する男子生徒。
 たくさんの良い経験ができたようで、私は満足です。
 以上、ハグされたときに撮られていた動画が拡散しないことを切に願う引率教諭でした。
 


日誌

福島大学岡田努教授による放射線講演会が行われました。

2015年6月4日 18時12分
ユネスコスクール

「小学校・中学校で学んだ理科が放射線のことを考えることにつながることに驚いた」(生徒感想)

 6月3日(水)に福島大学総合教育センター教授の岡田努先生をお招きして、1学年を対象にユネスコスクール(ESD)講演会 「小・中学校の学びと放射線教育」を開催しました。



 「半減期とは何か?」「水1中から検出された1ベクレルの
放射性セシウム137はどれくらいの量なのか?」「放射線から身を守るには?」「体内に入った放射線はどうなるのか?」
 そんな誰もが一度は聞いたことがある、けれどもきちんと説明することができない事を、体を動かして実験したり、実際に計算した結果を使って説明したり、さらには映画「インディージョーンズ」を教材として用いたりと、とても分かりやすくかつユニークに解説していただきました。中には義務教育段階で学んだ知識を用いて説明できることもあり、生徒たちはとても刺激を受けていたようでした。

 これからの福島県を担う子供たちが、放射線の知識を身につけることはとても意義のあることです。本校はユネスコスクールとして、これからも継続的に放射線教育を続けていきたいと思います。

以下のリンクより生徒の感想がご覧いただけます。


ネパール大地震義援金

2015年6月4日 16時50分
ユネスコスクール

過日、ユネスコスクールの一環として福島民報教育福祉事業団にネパール大地震の義援金 33,154円 をお届けしました。本校の生徒が発起人となって学校全体に義援金を募ったものです。現地の被災した方々への復興支援となることを祈念いたします。

福島×岡山復興学生サミットに本校生6名が参加しました

2015年5月22日 14時49分
ユネスコスクール

 3月28日(土)、29日(日)の両日、福島×岡山復興学生サミットに、福島県内の高校生・大学生と共に安達高校生2年生(現3年生)6人が参加しました。28日は岡山市近辺の散策と歓迎交流会。29日は午前中が参加学生のプレゼンテーション。安達高校は最初の発表で、福島の原発事故以降の現状と安達高校ESDの取り組みを発表。福島明成高校、平商業高校や個人・大学生の団体なども活動について発表しました。岡山の学生らは、福島の特産物などを調べて「ゆるキャラ」を作るとか、福島県内の被災地見学に行くなど、福島を知り復興に積極的に関わろうとする取り組みを発表しました。午後は岡山と福島で復興のために何ができるかの討論と交流を行い、まとめに参加者全員でそれぞれ50㌢四方の布に復興に向けた思いを書き込みました。後で市内に掲示するとのこと。岡山の参加者は高校生を中心に中学生や大学生も含め約300名、福島のことを真剣に考えたいという意欲が質問や意見に多く表れ、勇気づけられる交流となりました。

【参加生徒の感想】
○ 他県にも、こんなに福島県のことを心配して考えてくれている人がいることに驚いたと同時にすごく嬉しかったです。
○ 岡山の高校生が、修学旅行で福島を訪れたと聞いた時はびっくりしました。岡山の学生が福島に来るわけないと思っていたからです。また(略)福島から遠く離れた岡山で福島を知り、支えようとしていることをはじめて知りました。もしかしたら全国にもそういう人がいるのかもしれないと考えるようになりました。その人たちのために、私達は福島のことを全国に発信し続けなくてはならないと強く感じました。
○ 岡山に行く前に映画を見て、原発が存在する理由や原発の危険性を勉強したり、実際に被災地に行って福島の現状を自分で見たり聞いたりして、今までよりは原発や東日本大震災について理解を深めることができ、新しい知識を得ることができた。
○ 高校生にはできることがないと自分で決めつけていた。でも(略)岡山や福島の学生が発表したプレゼンを見て「私達は微力だけれども無力ではない」ことを改めて教えられた。
○ 自分の成長につながるいい経験ができたこと、たくさんの人と交流できたこと、岡山で福島の復興を応援し修学旅行など様々な活動を行っていること、本当にたくさんのことを勉強させてもらった。
○ 自分の意見をしっかり持つ、それから一人ひとりの出会いを大切にするということを学ぶことができました。

  

長谷川美佳さんがESD国際交流プログラムに参加し、教育長に報告しました

2015年4月24日 14時52分
ユネスコスクール


 本校2年(現3年)の長谷川美佳さんが、第5回ESD国際交流プログラムにより、3月21日から28日まで、欧州ユネスコスクールやユネスコ本部を訪問してきました。また、4月16日(木)には杉昭重教育長を訪問し、その報告を行いました。
 この海外派遣プログラムは、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟が、三菱東京UFJ銀行の協力によって主催しているもので、課題作文による選考を行い、優秀者をユネスコスクールと持続可能な開発のための教育(ESD)の普及を目的に、ドイツ・ハイデルベルグ及びフランス・パリ研修に派遣するものです。応募資格はユネスコスクール認定校に在籍する高校1、2年生にあたる者で、今回は全国201名の応募の中から6名が選抜されました。東北地方からは唯一の選抜者となります。
 教育長への報告は30分程の時間でしたが、パリのユネスコスクールやユネスコ本部を視察した感想や英語での発表の再現等、内容豊かな報告になりました。本校で校長を務められた菅野誠教育次長も同席し、思い出話も交えながら、美佳さんの進路を激励する場面もあり、意義深い表敬訪問となりました。

  
  
 

*今回の第5回ESD国際交流プログラムと教育長への報告について、福島県教育委員会のHPで記事が掲載されています。
  (下をクリックすると、 福島県教育委員会のHPを見ることができます)

     福島県教育委員会のHP

立命館高校生との交流会を行いました

2015年3月23日 09時32分
ユネスコスクール

東日本大震災から4年が過ぎました。被災地の本県を始め東北、全国で様々な行事、活動が行われています。このたび、京都府の立命館高校の生徒と先生が来校しました。  

はじめに、各校で行っている復興に関する取り組みについて発表を行いました。その後、5グループに分かれ、東日本大震災での体験や現状、福島県の印象、学校生活のことなどを話し合いました。そして、高校生の私たちにできることを話し合い、有意義な時間となりました。「お互いに知らないことが沢山あった」という感想があり、これからも交流を続け、お互いを知ろうとすること、情報を発信することの大切さを実感しました。


 1 日 時:平成27年3月20日(金)13:30~16:30

2 会 場:物理実験室

3 参加者:立命館高校 生徒会生徒を中心に約20名、引率の先生3名

        安達高校  自然科学部、美術部、生徒会など、約20名、教員5名

4 内 容:(1)歓迎の言葉

(2)安達高校の取り組みの発表

(3)立命館高校の取り組みの発表

(4)自己紹介・交流会

(5)グループでの意見交換「今の高校生の私たちにできること」

(6)御礼の言葉


 

 

ユネスコスクール


ESD大賞を受賞しました
 

           
全国約650校のユネスコスクールの中から、ESD(持続可能な開発のための教育)への取り組みが評価され、グランプリとなるESD大賞を受賞しました。


県内初ユネスコスクールに認定


 本校では平成24年度より、震災からの復興や未来の在り方について考える「復興教育」に取り組んでいます。このような中、平成24年12月に、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「ユネスコスクール」に認定されました。県内の幼小中高大を通じて認定されたのは初めてとなります。ユネスコスクールとは、国際理解や人権尊重、持続可能な発展などユネスコが提唱する理念を、教育を通じて目指す学校です。世界181か国で9000校以上が認定されており、日本の認定校は平成25年1月現在、41都道府県で550校となっています。

 大震災後4年が過ぎました。今でも生徒が被った傷は決して癒えてはいませんが,子供という最も大切な存在を,心配の消えない環境下の学校に送り出さなければならない保護者・地域の方々が,さらに深い傷を負っていることを感じます。しかし,未来を創ろうと、前向きに努力する子供たちの様子は、多くの大人を勇気づけることになり、ひいては福島復興にも繋がっていくものと思います。安達高校の「復興教育」は、生徒自らが自身の人生を真剣に捉えながら、持続可能な未来を創造するユネスコの理念を中心に据えたユネスコスクールとしての活動を展開していきます。
 

    


【目 標】 
 1今後訪れる様々な物事に対して、力強く乗りこえる力を養う。
 2持続可能な将来のためには、知識や経験が必要であることを実感し、通常の学習の重要性を認識させる。
 3自分の人生や将来像を自分の頭で考え発信できる表現力を養う。

【教育内容】 
 放射線対策教育
  福島県が置かれている現状を認識する必要があることから、「放射線対策教育」を実施。まずは、放射線、放射性物質、放射能の意味、内容を学び、安達高校における放射線量を把握する。さらに、福島県復興のために高校生ができることや、、その社会的な影響力について学習を行っている。
 再生可能エネルギー教育
  外部講師(大学や企業等の専門家)を招き、地球温暖化の現状とその原因について講演をしていただく。また、こうした状況を改善するための1つとして、再生可能エネルギーの必要性について学んでいる。
 持続発展教育(ESD)
  様々な国際機関と連携し、世界的な視点で地球の現状や将来像を考え、持続可能な社会を目指すための学習を行っている。
 交流学習
  アジア諸国のほか、アメリカやフランスの高校生との交流を行い、広い視野や、解決しなければならないたくさんの課題を共有し、改善策について考えている。


    
【ESD防災アジア次世代リーダー    【OECD東北スクール】       【日韓中高生フォーラム】 
   国際ワークショップ】
 (文部科学省・公益財団法人ユネスコ・ (OECD・文部科学省・福島大学主催) (文部科学省・大阪府立大学主催)
 アジア文化センター主催)