日誌

記事(ユネスコスクール2)

放射線に関する実験を行いました。

  福島大学 岡田 努 先生にお借りした実験道具を用いて、本校1年生3名が学校敷地内の放射線量の測定、放射性物質を土に埋めることが遮蔽に効果的であるかどうかの実験、遮蔽する物質によってどれだけ放射線をカットすることが出来るかの実験を行いました。
   
  校内、敷地内の放射線量をそれぞれ測定しました、生徒達が一日の大半を過ごす校内では0.06μSv/h以下となっており、国の基準値を下回っています。学校敷地内は軒並み0.20μSv/h以下まで下がっていますが、場所によっては1.0μSv/hを超える放射線量が観測されました。除染が進み、空間線量が下がってきていますが、場所によってはまだ高いところが残っているのもまた事実でした。
  「線量が高い箇所を知っているか否かで、出来るだけそこを通らないようにしたり、どうしても通らざるを得ないときは素早く通り過ぎる等の対策を取れるどうかが決まる。調べることは大事なんだ。」
  という生徒の感想がとても印象的でした。

  放射線遮蔽実験では、実験用の放射線源の上に袋に入れた土をかぶせていき、その度に放射線量の測定を行いました。結果として土の量が増える度に線量は下がっていき、土に埋めることの効果を実感しました。
  また、遮蔽する物質によって遮蔽の効果を測る実験では、アクリルよりも鉛のほうがより効果的であるということを再確認しました。。

 これらのことは報道などで当たり前のように言われていることですが、実際に実験によってその事実を確認することで情報がより自分ものとして入ってくるということを私自身も再確認しました。こういった活動を通して、生徒達にとって意味のある情報を手に入れる力、そして生徒達による後悔のない自己決定を行う力の向上に寄与することが出来れば、と思います。
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自然科学部が福島大学教授 岡田 努 先生にご指導を頂きました。

 6月14日(火)に、先週8日(水)に講演会をしていただいた福島大学総合教育研究センター教授 岡田 努 先生に再びお越しいただき、USCの1年生や自然科学部を対象に、放射線に関する実験のご指導を頂きました。
 
 特に盛り上がったのが、本校自然科学部でも研究している土に還るプラスチック、生分解性プラスチックを用いた実験。何もしていないプラスチックは熱湯につけると柔らかくなり、どろどろになり、手で伸ばすと切れてしまいます。ところが、放射線の一種であるベータ線を高強度で照射すると、プラスチックの強度があがり、伸ばしても切れなくなってしまいます。しかも、伸ばしたプラスチックをお湯につけると元に戻る(!)という性質も持つようになります。
 放射線は健康被害が大きく取り上げられていますが、このように有効に使うことで私たちの生活を豊かにすることができます。福島県民として、放射線を多面的に理解し、その上で付き合い方を選択していくことが大事な事ではないかと考えています。

 今回使用した教材は、その特殊な加工法ゆえに少々値が張るものとなっています。こっそり値段を教えていただいたこともあり、実験するたびに「これで○○円分使った」、余りを頂いた際に「○○円分ゲットだぜ」...人生お金は非常に大事だが、それがすべてではないぞ少年たちよ。
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福島大学 教授 岡田 努 先生 による講演会を実施しました。

  6月8日(水)に1学年188名を対象に、「放射線教育の現状と課題 ―これからのストーリーを考える―」を実施しました。

  まず、南相馬市出身の大学院生が制作した動画を見ました。


  「空き地は3次元のキャンバスのよう」という言葉がとても印象的で、これからの福島を自分が作っていくのだという若者の強い意志が感じられました。

  続いて、放射線に関する基本的な知識に関する講義が行われました。昨年同様「水1リットル中に含まれる1ベクレルの放射性セシウムはどれくらいなのか。」「内部被曝とは?」といった疑問をわかりやすく説明してくださいました。

  最後に、「現在も福島に残っている課題」、「自分がなりたい職業」、「その仕事で福島の課題解決にどの様に貢献するか、またはどの様な福島を作っていきたいか」を考えて記述し、他の生徒にインタビューを行うワークショップを実施しました。とても難しい内容であったにもかかわらず多くの生徒達が一生懸命考え、書いてくれました。
  

  現在の福島を、そしてこれからの福島と未来の自分を考える機会を、これからも設けていきたいと考えています。
 
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安達高校からネパールへ


「いわきおてんとSUN企業組合」様からの、
「福島からネパールへ応援メッセージを送ってほしい!」
という要望に応えるため、4月28日(水)に私たちユネスコサポーターズクラブが集合し、
3年生が中心となって、プロジェクトの説明会を行いました。


今回のプロジェクト・・・それは、

“ネパールに応援メッセージを送ろう!”大作戦です!!



・・・ということで、メッセージ作成が始まりました。
英語で文章を考えたり、デコレーションしたりと、個性あふれるカードとなりました!

最後は3年生がまとめ、無事完成させることができました。



私たちの応援が少しでも現地の人の力になればいいと心から願っています。



N.K & H.A
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太陽光パネル制作会を実施しました。

  2016年5月7日(土)に自然科学部3名が、これまでもパネル制作会やLEDソーラーライトの設置と本校の取り組みに厚くご協力を頂いている「いわきおてんとSUN企業組合」を訪問し、太陽光パネルを制作してきました。

  今回は研究・実験用に0.5Vのソーラーパネルを4枚接続したパネルを制作しました。1年生も参加しており、2年生が仕組みや作り方を教える一幕も見ることが出来ました。自分たちで制作した太陽光パネルを用いてさらに研究を進めていくことと思います。

 

  5月10日には大地震の復興支援でネパールへ発たれるという大変お忙しい中ご指導いただいた「いわきおてんとSUN企業組合」の皆様、ありがとうございました!
  
  なお、今年発足したユネスコスクール活動クラブ「ユネスコサポーターズクラブ」のメンバーがネパールへの応援メッセージアルバムを作成し、いわきおてんとSUN企業組合の方にお渡ししました。その制作様子を近日アップしたいと思います。
  
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日本大学 工学部 中野 和典 研究室を見学させていただきました

 土木工学の視点から持続可能な社会へアプローチする。日本大学 工学部 中野 和典 教授は「人工湿地」をキーワードに取り組んでいます。

 4月2日(土)本校自然科学部員3名が中野研究室を見学し、研究のお話を伺いました。微生物が水中の有機物(ゴミ)を分解して水を浄化する際に発生する電気を取り出す「微生物燃料電池」や、5段に積まれた花壇を利用して、学食の排水を浄化する「ロハスの花壇」の話を聞き、本校で水素燃料電池を研究し、中庭の池の水質悪化に胸を痛める本校生徒はとても興味を抱いたようでした。
 「私にできることがあればなんだって協力するし、またいつでも遊びに来て下さい」という温かいことばを頂きました。甘えん坊の私たちなので、近日中に訪問させていただきたいと考えています。
 
 今回の見学会は京都大学の後藤先生からのご紹介により実現しました。人のつながりが持つパワーをわたしは勿論、生徒も実感していることと思います。高校生のうちからたくさんの研究者の話を聞ける生徒達が本気でうらやましいなぁと感じる雨の朝でした。ちなみに、当日の昼食を学食食べようとした際に123円しぽっきりしかなく、危うく生徒にごちそうされるという寸前までいきました。近くにコンビニがあり、私の尊厳が守られたことにほっとしています。
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JICAグローバルキャンプに参加しました。

2/24(水)~26(金)、本校生徒10名がJICA二本松で行われた『JICAグローバルキャンプ』に、ふたば未来学園の生徒60名と共に参加しました。

3日間の研修内容は、以下にあるように多岐にわたっており、非常に充実した内容でした。
1.多種多様な講座(アジアプレス・インターナショナル代表:野中章弘氏、元JICAウガンダ専門家・ミスターネリカ:坪井達史氏、JICA職員による青年海外協力隊シュミレーション等)
2.ふたば未来学園の生徒達との交流
3.桑山紀彦氏による地球のステージ鑑賞
4.グループ発表、20秒スピーチ

今回参加したメンバーはアクティブラーニングを通して、多様な視点の重要性、メディアリテラシー、世界各地の諸問題等を学びました。これからの持続可能な社会を目指し、解のない問いへ向けて、ESDの観点から実践的に学ぶことができたと思います。

JICA二本松の皆様、ふたば未来学園の皆様に感謝いたします。

生徒の感想より
「たくさんの言葉を聞いて、たくさん考えさせられた。世界の諸問題や外国での経験や人との出会いを聞いて、自分も人の役に立つことをやってみたい、いろんな人と出会ってみたいと思った。」
「自分が疑問に思っていたことに対して、多くのヒントを頂くことができた。」
「何よりふたば未来学園の生徒さんやJICAに関わる全ての方に強い刺激を受けました。」
「何に対しても一人では何も出来ないと感じました。」

JICA二本松HPにも活動が紹介されています。ぜひご覧下さい。
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福島ESDコンソーシアムにて生徒が発表を行いました

 2月20日(土)郡山市中央図書館で行われた第1回福島ESDコンソーシアム成果発表会(主催:法政大学)が開催され、本校からはESD Food Project のメンバーが参加しました。JAみちのく安達やななくさ農園を訪問したり、自分たちで農業について調べたりしたことで見えてきた後継者問題、そしてその問題を解決するために自分たちにできることについて精一杯発表しました。

  
 
 生徒達の発表は安達高教員による活動報告の後でした。がちがちに緊張した教員を見たことによって(?)緊張がほどけたのか、堂々とした発表をしてくれました。一方で発表のしかたや内容に関して多数の修正点が見つかりましたので、7月の公開ESD校内発表会へ向けて改善していきたいと考えております。
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LEDソーラーライトを設置しました

 1月に自然科学部4名が太陽光パネルを製作したことは本HPで報告した通りです。その際にお世話になった「いわきおてんとSUN企業組合」の協力を得て、2月26日(金)にその時製作した太陽光パネルを活用したLEDソーラーライトを設置しました。

 設置場所は西昇降口前です。校舎内の消灯後は手元が見えないほどに真っ暗でした。今回設置したライトは、生徒達が作製した太陽光パネルが昼間充電した電気で夜間点灯します。 
  
 
いわきおてんとSUN企業組合のみなさま、お忙しいところありがとうございました。安達高校は今後とも地域事業者様とのつながりをいかした教育活動を行ってまいります。

 ちなみに、設置に際してポールを立てるための穴を1m掘る必要がありました。寒い中自然科学部の女の子二人、粘土質の土や途中に現れる石、そして周囲からの生暖かい視線に負けることなく堀りきりました。次は男子にやっていただこうかと思っています。
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「エネルギー教育賞」(電気新聞社) 優秀賞を受賞しました!

  電気新聞(一般社団法人 日本電気協会新聞部)では、エネルギー教育の実践に取り組む学校現場を応援する顕彰制度として、2006(平成18)年度より「エネルギー教育賞」を実施しています。「エネルギー教育賞」 は、エネルギー教育の実践活動に取り組んでいる小学校、中学校、高等学校および高等専門学校(高専)等を広く募集し、優れた事例を顕彰しています。
 
 第10回目となる今回、安達高校のESD活動の一環として行っている再生可能エネルギーに関する取り組みが評価され、全国2位に相当する「優秀賞」を受賞しました。
 本校は様々な大学や地域事業者の方々と連携して活動に取り組んでいます。この場をお借りして、本校の教育活動に携わっていただいた関係者の方々、そして本校の取り組みに理解を示し支援していただいている保護者の皆様に、感謝申し上げます。
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